姫野 眞吉 コーチの紹介

みなさんはサッカーにどんなことを求めていますか?

プロになりたい人、ただサッカーを楽しみたい人、サッカーを通して友達づくりをしたい人、きっと理由は様々だと思います。

私が皆さんに中学3年間で得て欲しいと願うことは、諦めない強い心を持ち、頑張り続けることです。

そして、自分で考える癖をつけて欲しいと思っています。

 

実際、私もプロになったわけではありません。

会社の社会人チームに入ったけれど、怪我でほとんど試合に出られないことも多くありました。

しかし、サッカーの技術や身体能力が飛び抜けて高くないとしても、頭を働かせることでその運動能力を補うことが可能です。

私がサッカーを始めたのは中学生になった時からでしたから、周りの選手たちに迷惑をかけないように必死でした。

しかし、技術は小学生の頃からサッカーをやってきた子たちに一朝一夕で叶うわけはなく、身体能力もすぐに向上するわけではありません。そのため、考えてプレイしなければチームメイトたちの迷惑になってしまいますし、チームに貢献することができません。

だから、僕はトレーニングの中でも頭を使って考えなければうまくいかなくなるような仕組みのものを好みます。

なぜなら、それは必ず選手たちにとってプラスになるものだからです。

 

また、スペインに遠征に行ったことで、自分で考えることの重要性は確証へと変わりました。

スペインのチームとのトレーニングマッチを行った当時、HAJAXSはかなり強いチームでしたから、ヨーロッパとも対等に戦えると思っていました。

 

しかし、体の大きさやスピードは日本人の比ではなく、勝てませんでした。

花田GMが選手を鼓舞したため、大差で敗北することはありませんでしたが、体の小さな日本人は常にどうやって勝つのかを考えなければ、力で押し切られてしまうことを実感したのです。

 

スペインの指導者からは

「とても力強い攻撃で、チームプレイにあふれていて驚いた。ヨーロッパでもここまで戦えるチームは少ないと思う」

と言われましたが、結果が負けであることには変わりありません。

 

選手たちも、悔しがっていました。

良い経験にはなりましたが、私はやはり選手たちが勝って、喜んでいる顔が見たかったです。

だから、指導者として私がまず考えるサッカーを実践しなければならないと思ったのです。

HAJAXSは中学生のチームですが、この3年間は特に男子は体の成長が著しくなります。

反対に骨の成長が緩やかで、伸び悩む子もいます。

つまり、体格差が出やすいのがこの時期ということです。

 

そのため、一見マイナスに見えることであっても、その特性を生かせば良い方向に繋がることが多々あります。

 

それは、指導者も本人に伝えますが、自分の特徴をどうプレイに生かし、相手に勝つ方法を自分なりに考えることが大切です。

 

教えてもらわなければ何もできないのであれば、試合で活躍することはできません。

 

そうなるとサッカーが窮屈に感じられたり、自信を失ってしまったりして、大好きで続けていたはずのサッカーがいつの間にか嫌いになってしまいやめてしまう人も少なくありません。

 

そして、もう一つ、私が選手たちに身につけて欲しいと思っているのは、諦めずに頑張り続けられることです。

 

私は、IRMAOで指導をすることが多いのですが、選手の中にはこのチームになったというだけで自分の限界を感じ、頑張ることを諦めてしまう人もいます。

トップチームになった選手でも、思うように自分のポジションが獲得できなかったり、試合に出られなかったりした場合でも同様のことが起こります。

 

しかし、自分で限界を決めてしまうことはとてももったいないことです。

 

スポーツは勝負の世界ですから、自分が立ち止まっている間に周りはあっという間に追い抜いていきます。

 

何より、「自分なんか何をやってもダメだ。向いていないんだ」と考える選手と未熟な面は多くても素直に一生懸命やる選手だったら、どちらが応援されるのかは考えるまでもないでしょう。

そもそも、IRMAOというチームは、花田GMが試合に出られなくても、一生懸命チームのために貢献してきた選手たちがサッカーの試合に出られるようにするために立ち上げたチームです。

立ち上げには、大勢の人の意見や選手本人の希望を聴き、話し合いを重ねたのでとても時間がかかったと聞いています。

普通のチームだったら、実力が伴わなければ試合に出られずに3年間が終わってしまうことはよくある話です。

 

しかし、このチームにはIRMAOがあったことで、これから伸びるであろうと考えられる選手が試合に出ることができます。

 

しかも、自分次第でトップチームを目指すこともできるのですから、自分で限界なんか決めずにずっと続けてきた自分を信じて努力し続ける方がずっと人間として成長できると思います。

実際、IRMAOからHAJAXSに移籍していく子の特徴は、皆素直でチームのために頑張れる選手です。

 

例えば、2018年3年生の夏にIRMAOからHAJAXSに移籍していった子は、私や兼本コーチがアドバイスしたことについて「はい!」と気持ちの良い返事をしてくれました。

そして、火曜日は体力づくりの一環のため走り込みを毎週行っていましたが、その時も毎回全力で走り、彼は一番を取り続けました。

 

私は、走る意味をあえて選手たちには伝えていませんでした。

意味を考えて欲しかったからです。

そのため、「こんなことをしても意味がない」と思って取り組んでいる選手も実際いました。

 

しかし、自分に与えられたことに対して、真面目に素直に毎回取り組む彼の姿に、私も兼本コーチも「あの子は必ず伸びる」と信じていました。

彼はHAJAXSへ移籍してから、大切な試合の局面で大活躍をしたそうです。

きっと日々の指導の中には、彼が不本意だと感じることもあったことでしょう。

それでも、自分に負けずに頑張り続けたことが形になったことを私は誇らしく思っています。

 

多くの人がこう言います。

「中学3年間であなたのサッカー人生が終わるわけではない。」

 

その通りです。

 

ただ、みんな未来が見えないから不安になるのも当然です。

認めてもらえないことをし続けることに、価値を見出すのは大人でも難しいことです。

 

しかし、将来どんな道を選んだとしても、自分の心に負けずに頑張り続けたことや、物事を自分でよく考えて決断することは必ずあなたたちの力になります。

 

その力をあなたが選んだ大好きなサッカーで、一緒に身につけていけたら嬉しいです。

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